楽天市場の販売攻略法!仕入れから販売までをわかりやすく解説

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楽天市場とは

楽天市場とは、インターネット通販が楽しめる総合ショッピングモールで、楽天グループ株式会社が運営しています。物品の販売のほか旅行・保険・不動産・ふるさと納税なども扱っており、平成9年(1997年)からサービスを開始しています。

楽天市場への出店がおすすめな理由

ご存知のとおり、楽天市場は日本を代表するECモールの一つです。ここでは楽天市場へ出店がおすすめな理由について解説します。

国内ECモールで有数の集客力

ECモールは多くありますが、中でも「Amazonジャパン」と「楽天市場」は国内では売上高が抜きんでていています。2022年の売り上げでは、1位がAmazonジャパンで6兆7,937億円(推測値)、2位が楽天市場で5兆6,301億円(楽天トラベル等を含む)となっています。

3位のYahoo!ショッピングは1兆7,547億円で楽天市場を約4兆円下回っています。国内ECモールでは、Amazonジャパンと楽天市場が断トツの売り上げで、当然集客力も大きいといえます。

Amazonジャパンは、アメリカの会社「Amazon.com, Inc.」の日本の現地法人が運営していますから、純然たる日本法人が運営しているのは、楽天市場となります。

出店者へのサポートが他のECモールより手厚い

楽天市場には、店舗運営をサポートする仕組みがたくさんあり、初めての方でも安心してネットショップをはじめることができます。1店舗に対して1人の担当が付き、売れる店舗づくりをサポートします。

ネットショップの最新情報や販売方法を知り尽くしたECコンサルタントと相談をしながら販売戦略を練っていくことができます。また、楽天大学には、楽天市場のノウハウを学べる講座が多数用意されており、先輩店舗の「知見」や「考え方」が習得できます。

eラーニング講座なら、多数のコンテンツを無料で利用できます。

店舗ページをオリジナルで編集できる

楽天市場では出店店舗向けに、店舗運営支援サービス「RMSサービススクエア」があります。店舗運営支援サービスの一つに、オリジナル商品ページ制作があり、テンプレートページではなく、オリジナルページの制作を依頼できます。

実績のあるプロが、ボリュームや規模感に上限なくリーズナブルでハイクオリティな商品ページを制作してくれます。

楽天市場での販売の注意点

楽天市場に出店し販売をする際の注意点について解説します。

出店料金や各種費用が他のECサイトと比較して割高

楽天市場の出店料金や各種費用は、他のECサイトと比較して確かに割高です。しかし、それであっても楽天市場へ出店するメリットはあるといえます。

楽天市場の会員数とECモール業界における流通量は国内でもトップクラスです。楽天会員IDは1億1000万以上発行されていますので、単純に言うと、1億人以上の目に店舗が触れる可能性があります。

店舗にとっては、お客様の目に触れなければ商品は売れません。その点、楽天市場に出店すれば、有名デパートに出店するようなものですので大きなメリットがあります。

また、他のECサイトと比較してサービスやサポートが充実しています。マニュアルだけでなく成功者の体験談やECコンサルタントの手配など手厚いサポートが用意されているので、安心して出店できます。

審査が厳しく、副業の場合は出店が困難

楽天市場には出店前に審査があり、他のECモールに比べて厳しいと言われています。楽天市場の審査には「書類審査」と「開店前審査」の2つがあります。

この2つの審査を通過して、はじめて出店することができます。書類審査では、商品や事業が楽天市場で許可されているものであるか、医薬品や酒類といった営業許可が必要なものを販売する店舗は許可を受けているか、といったことを確認します。

開店前審査では、楽天市場が定めた禁止行為が行われていないか、販売ページに必要事項が掲載されているか、などを審査します。このような他に比べると厳しい審査は、楽天市場の信用性を高めています。

また、楽天市場では、会社員などをしながらの副業の方は出店できません。 個人で出店したい場合は、税務署に開業届を提出して個人事業主になって、出店前の審査をクリアすれば出店できます。

楽天市場の始め方

楽天市場への出店方法について、解説します。

開店時の料金プランを確認する

楽天市場では、目指す月商や作りたいページのイメージ、規模拡大のペースに合わせた3つの出店プランが用意されています。

プラン がんばれプラン スタンダードプラン メガショッププラン
おすすめな人 これから始める方 月商約140万円以上を目指す方 大規模ショップを運営する方
月額 19,500円/月
(年間一括払いで234,000円)
50,000円/月
(半年ごとに300,000円の2回払)
100,000円/月
(半年ごとに600,000円の2回払)
登録可能商品数 5,000商品まで 20,000商品まで 無制限
画像容量 500MBまで 5GBまで 無制限
システム手数料

【パソコン】
3.5%~6.5%
【モバイル】
4.0%~7.0%

【パソコン】
2.0%~4.0%

【モバイル】
2.5%~4.5%

【パソコン】
2.0%~4.0%

【モバイル】
2.5%~4.5%

契約期間 1年
初期登録費用 60,000円
楽天ポイント 楽天会員の購入代金(税抜)×付与率(通常1.0%)

楽天
スーパーアフィリエイト

アフィリエイト経由売上の2.6~5.2%
その他システム利用料 月間売上高の0.1%
R-Messe 月額固定費:3,000円~5000円
楽天ペイ利用料 月間決済高の2.5%~3.5%

※全て税抜き

出店申込

出店申込は専用フォームへの入力によります。代理での出店申込はできませんので、出店をご希望の方が入力する必要があります。

入力情報は以下のとおりです。

<会社情報>

・事業形態

・会社名

・本社所在地

・代表電話番号

・代表FAX番号必須

・代表者名

<店舗運営責任者情報>

・店舗運営責任者

・所属部署

・郵送物等の送付先住所

・連絡先電話番号

・連絡先FAX番号

・連絡先メールアドレス

・取扱商材ジャンル

開店準備を進める

店舗運営システムRMSを利用して楽天市場にお店をつくり、決済・配送の準備を整えます。RMSを利用してのお店づくりとなりますが、その操作方法やページの作り方については、店舗オープンアドバイザーのサポートを受けることができます。

店舗オープンの準備ができれば、開店前審査を受けることになります。

開店前審査を受け、審査に通ればスタート

店舗オープンの準備ができれば、開店前審査を受けることになります。審査に通れば、楽天市場にお店を開店することになります。

注文が入り納品をすれば、お客様の声が届きます。売れ行きが芳しくなければ、エリアやジャンルの傾向に精通したECコンサルタントから、サポートを受けることができます。

また、マーケットトレンドや、他店舗の事例、店舗の実際の数字を見ながら、その場その時に適切な販売戦略を立てることもできます。

楽天市場物販のおすすめの仕入れ方法3選

楽天市場で物販をする場合のおすすめの仕入れ方法について、紹介します。

ネット仕入れサイトを利用する

ネット仕入れサイトとは、ネットショップや小売店の事業者が、卸売業者やメーカーから商品を仕入れることができるWebサイトです。

さまざまなジャンルの商品を仕入れられるモール型のサイトもあれば、アパレルやPC、家電といった特定のジャンルの商品を扱う仕入れサイトもあります。

仕入れサイトの多くは会員制で、登録は有料のものや無料のものがあります。また、法人のみ登録できるサイトや、個人でも登録できるサイトなど、利用条件はさまざまです。

ネット仕入れサイトの具体例を以下でいくつか紹介します。

サイト名NETSEA(ネッシー)TOPWHOLE(トップホール)ザッカネットシイレル
ジャンルモール型アパレル雑貨食品
概要約4,800社の問屋・メーカーが登録している日本最大級の仕入れサイト。アパレルや日用雑貨、美容・健康、家電など、幅広いジャンルの商品が200万点以上掲載されている。大人の女性向けワンピースやトップス、パンツなどが卸売価格で購入できるアパレル専門の仕入れサイト。雑貨の卸売業者やメーカーが集まるBtoB向けのコミュニティサイト。気になる商品があればカートから仕入れることができる。食品に特化した仕入れサイト。地方特産品やギフト商品などさまざまな食品を取り扱っている。
メリット入会金や月会費は無料で、個人事業主の利用も可能。サイト内に掲載されている画像は二次利用が可能で、ネットショップに使う画像を自ら用意する必要がない。探している商品がみつからない場合は、掲示板を利用すると卸売業者やメーカーから直接声がかかることもある。1個から産地直送できる。
デメリット売り手とのトラブルがあった時にNETSEAの仲介はない。会費は月額3,300円(税込)商品登録は10点までなどの制約がある。商品が他のバイヤーとバッティングする。

メーカー商品の仕入れ

販売したい商品が具体的に決まっている場合は、メーカーから直接仕入れる方法もあります。その場合には、メーカーに新規で取引ができないか問い合わせてみましょう。

メーカーは販売店を選ぶので、必ず商品を仕入れられるとは限りません。また、メーカーによっては、直接小売への販売は行わず、卸売業者を通すことにしている場合もあります。

OEM可能商品の仕入れ

OEM(Original Equipment Manufacturing)とは、OEMメーカーに自社オリジナル商品の製造を委託する方法です。

通常、自社オリジナル商品をすべて自社で製造するとなると、製造するまでに大きな費用と時間を要します。

しかし、製造ノウハウや製造ラインを保有しているOEMメーカーに製造を委託すれば、費用を抑えて自社オリジナル商品を製造・販売することが可能です。

また、OEMを行えば、自社は商品の企画や販売に集中することができます。

売上を伸ばすためのポイント

楽天市場に出店して売上を伸ばすためのポイントについて解説します。

売れ筋商品を安価で仕入れる手段を確保する

売れ筋の商品を販売するのであれば、安価で仕入れる手段を確保することがポイントになります。売れ筋の商品は多くの店舗が販売しているので、それを求めている人はどの店舗でも購入することができます。

購入希望者がどこで購入するかを決める要因は、商品によっても異なりますが、価格や在庫の量、種類が豊富か、といったところにあります。その中でも特に、価格は、どこで購入するかを決める重要な要因となります。

売れ筋の商品を他よりも安価で仕入れることができれば、他よりも安価に販売することができますので、売り上げを伸ばすことができます。

楽天市場での売れ筋商品を調査するには、以下のような方法があります。

・楽天ランキングで調べる

楽天市場内にある楽天ランキングでは、総合とジャンル別のリアルタイムランキングやデイリーランキングが見られます。

アクセスが集中しております

・伝令くん

楽天ウィークリーランキングでの自店の受賞結果を、メールで通知してくれるツールです。ツール上に自社ページのURLとメールアドレスを登録するだけで、無料で利用できます。

毎日伝令くんLight|登録

・日刊売れ筋新聞

自社が取り扱っているジャンルで、昨日、最も売れた商品を通知してくれるツールです。対応しているジャンルは、インテリア・生活系、ファッション系、食品・飲料系などの7つとなっています。

日刊売れ筋新聞|登録

商品を検索されやすくする(SEO対策)

インターネット通販を利用する際には、欲しい商品をグーグルなどの検索エンジンで検索します。その際に、検索結果の上位に表示されれば、売り上げを伸ばすことができるでしょう。

インターネット利用者は、通常、検索結果が上位のWebサイトしか見ません。Webサイトが検索結果の上位に表示されるためには、SEO対策をする必要があります。

SEOとは「Search Engine Optimization」の略称で、SEO対策を日本語にすると「検索エンジン最適化」といいます。具体的にはWebサイトの内容を、グーグルなどの検索エンジンで上位に表示されるようにすることです。

そうは言っても、SEO対策はすぐに実施できるものではなく、分析ツールを導入して改善すべきところを探し、改善していくというステップを踏む必要があります。

RMS(店舗運営システム)の数値を分析に活かす

楽天市場への出店は、RMSを利用してのお店づくりとなります。RMSとは、Rakuten Merchant Serverのことで、円滑な店舗運営やユーザーとの接点づくりに不可欠な4つの機能を1つに統合したシステムです。

4つの機能とは、店舗構築、受注管理、メール配信、データ分析です。データ分析機能では、オープン後のお店の状況について、さまざまな角度から分析し、効果的な販促活動に結びつけます。

スマホアプリユーザーを意識して施策を打つ

楽天市場への昨今のアクセス状況を解析すると、圧倒的にスマホユーザーの閲覧が多いことに気付きます。楽天市場へ出店する際には、スマホユーザーが閲覧した時に見やすい画面仕様にすることが重要です。

このような配慮をしないでいると、売り上げを伸ばすことは難しいです。商品ページや店舗ページを閲覧するユーザーは、直感的に画面を見て買い物をしているので、見やすさを意識して出店することも忘れてはいけません。

よくある質問

楽天市場での出店は今から始めても遅くない?

今から始めても遅くありません。他の商品と差別化を図ったり、商品レビューを集めることにより検索で上位に表示されるようにしたりすることで、売り上げを増やすことができます。

出店の際どんなサポートが受けられる?

楽天市場では充実したサポートでネットショップを成功へ導くことができます。出店のご検討、ページ作成、出店後の店舗運営まで、すべてのステップで専任のコンサルタントが無料でサポートしてくれます。

無在庫販売は可能?

楽天市場は、無在庫販売を禁止してはいません。ただし、無在庫販売できる商品については条件があり、その条件をクリアせずに販売すればペナルティの対象となります。

たとえば、個人輸入代行による直送品は産直審査が必須で、他のECモール等の記載がある発送には詳細なルールがあります。

また、メーカー直送品や海外直送品については楽天市場への事前申請と許可が必要になります。

途中でのプラン変更は可能?

プラン変更は、楽天市場の利用開始前であればいつでもできます。利用開始後であれば、プラン満期後にのみ変更可能となります。

なお、プラン変更の申請はプラン満期の1ヶ月前までにする必要があります。申請がない場合には自動延長となります。

楽天市場のポイント負担は出店者側がするもの?

楽天市場のポイント負担は、ポイント原資(通常1%)を出店者側が負担し、システムサービス利用料として楽天に徴収されます。 楽天ポイントが10倍貯まる場合は、店舗負担1%、楽天負担9%となります。

楽天ポイントが10倍の目的は、消費者・加盟店を引きつけることなので、楽天が多くの原資を負担しています。

まとめ

楽天市場の始め方やおすすめの仕入れ方法、売上を伸ばすポイントなどについて解説しました。楽天市場は日本のECモールでは、Amazonジャパンと双璧をなしており、売上高や商品流通量で他を圧倒しています。

楽天市場の出店料や各種費用は他に比べて高いということもあり、注意が必要です。一方、料金の高さに見合った会員数や出店の厳しさ、サポートの充実により、信頼度が高いといえます。

楽天市場への出店を検討されている人が、この記事を参考にしてきただければ幸いです。